著者:小林道憲
ページ数:27

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現代は大衆社会であって、価値あるものを引き下げる大衆が氾濫。マスコミや出版界もその需要を反映し、その質は低下、文化は低落していく。また、大衆の幻想を一手に引き受けて絶大な人気を博す大衆の偶像が出現する。そこから、権力を握る独裁者(疑似英雄)も登場してくる。だが、それも、時代の変化とともにすぐに忘れ去られる。このようにして、現代は、文化も、社会も、政治も、大衆によって消費されていく。現代を〈大衆の時代〉と見る現代文明論。
(小林道憲〈生命の哲学〉コレクション6 『欲望の体制』 ミネルヴァ書房 2017年 所収)

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