著者:小さなヨハネ
ページ数:94

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まえがきより
今回の基礎知識シリーズは「主は父御自身」です。主を父なる神御自身と表明している見神者(けんしんじゃ)たちの言葉をご紹介します。

宗教の基本は神(仏)を信じ、その戒めを守るという二点です。それによって私たちは神と結ばれ、幸福になります(基礎知識シリーズ「宗教」ご参照)。そしてその第一歩はまず神を知ることです。

一般的に神の定義は万物の創造主であり、唯一の神かと思います。しかし神を知りたい人も神は具体的にどんな方か知らなければそれより先に進めません。神を信じない人は神を見たら信じると言うでしょう。ところがその神は私たちに見える姿となってすでにこの世に来てくださっていたのです。

主イエス・キリストこそ唯一の神ご本人でした。キリストのことは誰でも知っています。しかしキリストが唯一の神御自身であった(である)ことを知っている人はごくわずかです。

今、世界は時(時代)の終わりを迎え、この世を支配している悪と誤謬(虚偽)が露(あら)わになりつつあります。それは私たちが神を知ることと並行して起こるでしょう。神を知ることは知恵の初めだからです(新しいキリスト教「基礎編」2018―主を畏れることは知恵の初め―詩篇111・10ご参照)。

神を知ることはキリストが神であることを知ることと同義です。世界はキリストが父なる神御自身であられることを知るでしょう。この霊的覚醒は一斉にではなく、一人一人個別に起こるでしょう。

主が神御自身であられると表明している見神者はスウェーデンボルグ以外にたくさんいます。今回彼らが主を父、神、創造主と表現している言葉を引用します。それは彼ら自身の言葉であったり、彼らへの主の御言葉であったりします。

その表現はスウェーデンボルグやサンダー・シングのように終始一貫して明確なものから、ときに明確、ときに曖昧となるものまで様々です。それは福音書の表現がそうであるのと同様やむを得ないでしょう。主は色々な人々を導くためにそういう配慮をされているのだと思われます。

ところで、私自身キリスト教の本を読むとき、その本が主を唯一の神ご本人と認めているかどうかまずチェックするのが習い性となってしまいました。それはスウェーデンボルグが次のように述べているのと似ています。

アタナシウス信条についてP58
「人間は神にかかわるその告白に順応して天界へ入ることを許されることを知らなくてはならないのであり、人間は神について考え、信じているその性質について調べられるのである。」

もし主を神御自身と認識していないならその本は盲人の道案内という危険性があるからです。

マタイ15・14
「彼らは盲人の道案内をする盲人だ。盲人が盲人の道案内をすれば、二人とも穴に落ちてしまう。」

ルカ6・39
「盲人が盲人の道案内をすることができようか。二人とも穴に落ち込みはしないか。」

 御一読いただければ幸いです。

目次
まえがき
1.聖書
2.ミサ聖祭における「栄光の讃歌」・・・天のいと高きところには神に栄光、地には善意の人に平和あれ
3.スウェーデンボルグ
4.サンダー・シング
5.マリア・ワルトルタ(ヴァルトルタ)
6.ヴァッスーラ(ヴァスーラ)
7.トマス・ア・ケンピス
8.聖母から司祭へ
9.グリニョン・ド・モンフォール
10.デボラ
11.ルイザ・ピッカレータ
12.ベルナルド
13.アグレダのマリア
14.ジャン・マリ・ヴィアンネ
15.ベルナデッタ
16.ヨゼファ・メネンデス
17.その他
18.補足・・・スウェーデンボルグより
・主の神的な人間的なものが天界における凡てのものであることを公然と啓示されることができなかった理由
・ユダヤ人も基督教徒も主を天地の神としては承認しなかった
・父と子、即ち神性と人間性とは霊魂と身体とのように主の中に合一していることは、実に信仰箇条として教会により認められ、また聖書に一致しているが、然し百人の中五人もこれを真理として認めていない
あとがき

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