著者:岩間靖子
ページ数:68
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「スピーキング力を上げる」「英会話をする」ということは、文法を勉強する、単語を覚えるということの他に、背景にある文化を理解しながら、相手を傷つけない話し方が大切です。
特に、会話の中で「断る」ということは、相手の招待や、申し出に対して「No」と言わなくてはならず、相手の気持ちを考えると日本語でも言葉を選ぶと思います。英語も同じように、どのように表現したら相手を傷つけないで「断る」ことができるかが、英語のコミュニケーションで大切なことでした。
私は英国留学の際に、英会話で「断る」際に、「No, I am busy.」と、焦って「No」を使って断ってしまったことで、その後の人間関係に影響があったことがあります。
この本は、数々の英会話の失敗を通して、人間関係が良くなるにはどのような英語を話したらよいのかを、英語教授法の言語学の分野である語用論(pragmatics)の観点から考察して書いた本になります。
英語のコミュニケーションにおいては、文化の違いからくる誤解や、年齢、ステイタス、性別からくる力関係の認識による誤解など、様々な社会的な背景の違いが影響を与えます。自国の文化の価値観と、住んでいる国の価値観が違うかもしれない。そして、ネイティブスピーカーは、ノンネイティブスピーカーが社会的背景の知識がないことに気づかないかもしれない。など、様々な要因からくる誤解が、英会話では反映されてしまうことがあります。
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