著者:星川文伯
ページ数:68

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 この本では、「離婚」「転勤」「住み替え」「実家の空き家を相続した」「住宅ローンの支払いが滞った」・・・などの理由で、家を売却する人が、その後の人生にプラスになるような売却をするためのヒントになることをお伝えしたいと思います。一般の方で、マイホームを売却する経験をされる方は少ないでしょう。そのため良く分からないままに何となく依頼した不動産業者の言いなりになってしまうこともあります。

 私は住宅用の不動産売買の仕事に30年以上にわたり携わってきました。数多くの方の売却のお手伝いをしてきました。中には「他の不動産会社に頼んだけれど、なかなか売れない。どうしたらいいか?」というご相談をいただくこともあります。そのような方のお話を聞いていると、「もしかしたらもっといい方法があったかもしれないのに、それを知らないまま売却してしまう人が多いのではないか」と感じるようになりました。マイホームは多くの人にとって、人生最大の資産です。そのマイホーム、売り方次第では100万円、200万円の差が出ることがあります。もしかしたら100万円、200万円、それ以上高く売れたかもしれないのです。しかしそれに気付かない人がほとんどなのが現状です。

 私がこの本を書いた理由は2つあります。ひとつは私のこれまでの経験をお伝えすることで、読んでいただいた方に「ああ、こうすればいいのか。おかげでマイホーム売却が成功した!」と言えるようになって頂きたい。もうひとつはお客様不在の不動産業界のあり方に一石を投じたいことです。最近は法的整備も進んで、かなり良くなってきていますが、まだまだ不動産業界は自社の都合を優先する人が多いように感じます。私たち不動産業者の本来の役割は、お客様と一緒に考えて不動産のプロとして、最適な解決策を提案して問題解決に向かうことです。そして、不動産業界の現状が少しでも良くなるように変わるきっかけになることを願っています。

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