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著者:平瀬 亘
ページ数:181

¥800¥0

[商品について]
―人は曼荼羅のごとく、それぞれの人生を生きる―
「おい、いつまでやる気なんだい」
「いつまででもさ。もう、あんたともこれっきりなんだから・・・。さあ、やって!」
嵐の夜、トタン屋根に激しい雨が打ちつける中で花札をする守夫と由紀子。初めて観に行った公会堂の映画、中絶によって失われた3人の子ども――、別れの狭間にある時の中で、ふたりは小さな賭け事をしながら過ぎ去った日々を振り返る。共に過ごした時間の重みを花札をする2人の会話で巧みに表現した作「花札」他、豊かな創造性で様々な人生の色模様を描く全7編を収録した珠玉の初期短編集。

[目次]
花 札
余計なこと
異名不詳
風 の 道
流行追従罪
N市の殺人事件
なりゆき
あとがき
著者略歴

[担当からのコメント]
世の中には人の数だけ人生があって、そうした人生がもつれあい絡まり合いながら人の世界を創り出している、本書はそんな人間が生みだす心の彩を短編として象った作品集です。物語の中の人生があなたの心の糸に触れる瞬間を、どうぞじっくりとお楽しみください。

[著者略歴]
平瀬 亘(ひらせ・わたる)

季刊『銀河』同人

大正14年 岩手県奥州市生まれ
     太平洋戦争中陸軍軍属として東南アジアに従軍
昭和23年より 警察官、精神病院職員など
昭和37年3月 岩手高等看護学院卒業
昭和38年8月 国立療養所多磨全生園看護師
昭和61年3月 同上 定年退職
平成18年3月 放送大学卒業

著書 「オットー氏の部品」「沈黙師」ほか