【無料で読める】終活夫婦

死は誰も避けては通れない。人生の終着駅である。若い頃はともかく、勢いにまかせ、自分の死なぞ考えずに生きるものであるが、いざ、老境を迎えると、好む、好まないに関わらず、死を日常的に意識することとなる。死というものが急に身近なものとなっていくのである。この物語は還暦を過ぎた夫婦が終活に目覚め、終活にいそしむ姿を描いた物語である。終活にもいろいろと厄介なことがあり、一筋縄ではいかないものである。友達、或いは、知人のアドバイスを聴きながら、終活を始めた夫婦の悲喜こもごもの思いを描いた短編である。