著者:みずのました
ページ数:55

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 日本では今、少子高齢化が加速しており、2025年には団塊の世代が全て後期高齢者となります。
 そんな高齢化社会になってしまった現状において、我が国の介護の担い手は深刻なまでに不足している上、さまざまな問題が取り巻いているのが現実です。

 高齢者の介護を高齢者が行う『老老介護』や認知症の人を認知症の人が介護する『認認介護』。

 80代の親が、自宅に引きこもる50代の子供を経済的に支えているうちに、介護や貧困のため、親子共々に支援が必要な状況に陥ってしまう『8050問題』。
 そして、若者が地方から都会へ出て行くために『地域の過疎化』が進むと共に、若年層人口が減少し、それに伴い高齢者だけの世帯の増加。
 それらの背景が、火に油を注ぐように、これらの問題を後押ししています。

 そして、それらの問題のセーフティーネットである介護福祉業界では、人材が不足していること、そしてそれに付随して人材育成の機会の不足、過重労働やそれに伴う精神的ストレスの過多、そして腰痛を始めとする肉体的なストレスなどによる労働災害も顕在化しています。

 政府の方針もあり、必然的に在宅で介護される高齢者の数も多くなってきます。
その介護負担は、公の在宅ケアの仕組みを活用したとしても、御家族が担う部分は大きくなるのが必然です。

 介護の過度な負担、それに伴い、家族介護者、介護業務に従事している職員を問わずに、介護うつ等の精神的トラブル、そして介護される者への虐待、またニュースとして報道されるような悲しい事件など、悲惨な事例が後を絶ちません。

 社会の高齢化が更に進むに連れて、介護問題が益々増加し、現状の介護を取り巻く環境のあり様では、現実的に対応し切れない状況となることは容易に予測できます。

 これら全ては、誰かが原因ではありません。
 ひとつには、みんながみんな頑張っているのに方向性や認識、やり方がよく分からないのが原因と言えるでしょう。

 誰も悪くはありません。

 誰も間違ってはいません。

 それなのに、状況は悪化の一途を辿っている。

 ・・・こんな悲しいことはありません。

 そんな中でも、介護をしようとされている貴方は、とても立派です!

 けれども、このままでは身も心も疲れ果て、せっかくの志が無に帰してしまいます。
 だから、まずは自分に優しくし、己を守ることから始めましょう。
 自分を大切に出来るからこそ、余裕が出来、他人を大切に出来ます。

 そして、知識と技術を身に付けましょう!

 知識は手数を増やし、技術は手段を増やして困難を乗り越える力を与え、恐れや不安なことを払拭出来ます。

 さぁ、あなたの中にある暗くなりがちな介護のイメージを一新し、明るくなりましょう!

目次
己の身を守る介護技術②

はじめに
D.食事介護
1.服薬介助
❶服薬介助の注意点と事前準備
❷服薬介助時の視点
❸投薬の方法

2.食事介助
 ❶食事介助における注意事項
 ❷食事介助の準備
 ❸ご自分で召し上がる方が食事されているときの視点
 ❹介助で召し上がって頂くときの方法
 ❺食事介助をしているときの視点
 ◆喉詰まりして窒息しているときの対処法
 ◇背部叩出し法
 ◇腹部突き上げ法
➏食事介助しているときの注意点
➐口腔ケアについて

3.水分介助
4.食事介助のまとめ

E.排泄介護
1.排泄介助を行う上での注意点
2.歩行でトイレにいらっしゃる方に対して
3.車椅子でトイレにいらっしゃる方に対して
4.ベッド上でオムツ・パット交換を行う上での注意点
5.排泄介護まとめ

F.感染症対策
1.ノロウィルス感染症
 ❶ノロウィルスの性質と感染症の特徴
 ❷ノロウィルス感染所の方の嘔吐物の処理方法
2.インフルエンザ(流行性感冒)
 ❶インフルエンザの性質と感染症の特徴
 ❷インフルエンザの予防・対応
3.新型コロナウィルス
 ❶新型コロナウィルス感染症の患者の療養介助基準
 ❷施設内で新型コロナウィルス感染症の発症者が出たとき

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